• 保育士コラム

保育士ママ はじめての子連れ転職のススメ

更新日:2020年12月09日


このページを見ている方はお子さんがいながら、
これからの自身の働き方を考えているママさんが多いのではないでしょうか?

まずはいつも子育てお疲れ様です。
このページに来て下さり、ありがとうございます。

トツキトウカを経て、壮絶な出産後、こどもの命を守るために毎日奮闘されているのではないでしょうか?
産めよ、育てよ、そして働けよ…の女性にとってはまだまだ厳しい
このご時世に自分のこどもも含め保育士として未来あるこどもたちを育てていく
あなたは本当になくてはならない存在です。

とは言え、
妊娠や出産を機会に「今の職場で子育てしながら働き続けられるだろうか?」と
自分の働き方を考える方も多いのではないしょうか。

このままで良いのかな?
職場にモデルケースとなる例がなくて復帰が不安。
でも、こどもがいる中で希望通りの仕事が見つけられるのだろうか?と
一歩踏み出せない方もいらっしゃいますよね。
今回はそんな悩みを解決すべく

「はじめての子連れ転職のススメ」についてご紹介します!

大事なお金の話、保育士復職の国からのサポート
転職準備、入職後の心構えについてまとめています。
それではどうぞ!


もくじ


■【マインドセット編】働き続けるって大事~生涯年収について~
■【情報収集編】国の保育士 復職サポート
■【準備編】スケジュール
■【実践編】面接対策
■【応用編】入職後の心構え

■【マインドセット編】


働き続けるって大事~生涯年収について~

独立行政法人 労働政策研究・研修機構(JILPT)の「ユースフル労働統計 <2019> の調査」によると、「学校を卒業してすぐに就職し、60歳で退職するまでフルタイム の正社員を続ける場合(同一企業継続就業とは限らない)」女性は中学卒で1億4000万円、高校卒で1億5000万円、高専・短大卒で1億8000万円、大学・大学院卒で2億2000万円になるという調査結果が発表されています。

そのため、もしも専業主婦になった場合、生涯年収で約2億円も損をすることになります。
お金以外にも働く理由は様々ですが、この金額差を見るとゾクッとするかもしれませんね。

■【情報収集編】国の保育士 復職サポート


保育士の資格を持っているにも関わらず保育士として就業していない潜在保育士の
保育現場への復帰をサポートすべく、国も色々なサポートを用意しています。

・就職準備金貸付事業


潜在保育士が保育園などに再就職する際に伴う引越し費用、
通勤用自転車や仕事で使う被服の購入費等、就職準備に向けて必要な資金を貸付する制度です。
2020年には貸付額の上限が20万円から40万円に引き上げられています。
無利子で貸付てもらうことができ、保育士として2年間勤務した場合、返還を免除されます。


・未就学児をもつ保育士の保育所復帰支援


子育て中の潜在保育士の復帰支援として、保育料の一部を貸付けするという制度です。
貸付額は月額2万7000円が上限となっており、1年間の貸付期間があります。
再就職後、2年間保育士として働けば返還を免除されます。


■【準備編】スケジュール


子連れ転職でまず必要とされるのがお子さんの預け先の確保です。こちらは必ず選考時に問われる点です。
こどもの預け先の目星を付けてから、転職活動は進めていきましょう。
保育園が増え、一時期に比べれば入園のハードルも下がりつつあります。

しかし、4月入園で年度初めから就業を目指すか、期中に途中入園で就業を目指すかで
転職活動のスケジュールも変わってきます。1度離職をし、求職活動中の場合でも保育園に空きがあれば、
入園が可能です。

お住いの自治体によって保育園事情や申請スケジュールは異なりますので、事前に自治体窓口に
問い合わせするのをおススメします。

※ここでは認可保育園でのケースを例としております。
認証保育園の場合は申込方法が異なりますので、各保育園にお問い合わせください。

※重要※

自治体へ入園の申請をする際には在職証明書(勤務先が在職していると指定用紙に記入)が必要です。

・育休・在職中の場合

→現保育園に在職証明を記入してもらい、転職後新しい職場で在職証明を記入。
再度自治体に勤務先の変更届を提出。

・退職後、再就職の場合

→再就職予定の職場に在職予定で在職証明書を記入してもらう。

・求職活動中の場合

→在職証明の代わりに求職活動中の証明を提出。
入園後 指定期間中(2~3カ月※各自治体へ確認)に再就職を行う必要あり。


<4月入園>


10~12月:次年度の4月入園申請期間

2~3月:保育園の決定

→1度退職をして在職証明を出せない場合は申請期間から逆算して、
夏時期から転職活動を行い、入園前年度の10月~11月には内定を確保しておくのが理想的です。


<期中入園>


毎月上旬:保育園 各クラス空き状況の情報開示

月内申請し(開示から1~2週間以内)、許可が出れば翌月からの入園可能

※0、1歳児クラスは希望者が多いため4月の年度初めで定員を満たすことが多いです。
復職時期は計画的に考えていきましょう。
3歳児クラスになると幼稚園に転園するこどもがいるため、比較的空きが出やすいです。

<自治体窓口で確認する点>


□申請~入園までのスケジュールがどうか

□自分の持ち点が何点か(入園の優先度を決めるための点数※勤務時間や家庭状況によって点数化されます)

□毎年何点で希望園の入園許可が出ているか

□倍率がどれくらいか

を調べておきましょう。これらを押さえた上で転職活動時に
入園できる保育園の目星を付けて採用担当者に伝えることが大切です。
また、いつから入園ができて就業が可能なのかも伝えましょう。
慣らし保育期間を加味して勤務開始時期を調整する必要がでてきます。
入社日を調整したり、欠勤扱いにしたりと保育園側で対応方法が変わりますので、確認をしておきましょう。

また、保育士として復職した場合、持ち点の加点を用意している自治体があり、
他の職種で復職するより入園において有利な場合があります。


■【実践編】面接対策


採用担当者が1番不安に思うことは、下記点です。

・毎日の預け先があるのか

・こどもが病気の時にはどうするか

できる限り、こどもが体調不良の場合は園内でサポートを心掛けると言ってもらえるケースもあります。
ただし、働き手として「もしもの時にどうするか」という点で対応策をいくつか用意しておくことが重要です。
現実的にサポートしてもらえる環境だったとしても、面接では「この人はどれくらい働く覚悟があるのか」
を確認しておきたいのです。

・夫、両親、兄弟、友人等にサポートが貰えそうか?

・病児保育の登録はしているか?

・その他保育サービスは利用できそうか?

などいくつか出勤できない「もしもの時」を想定して対応策を考えておきましょう。

また、将来のキャリアビジョンについてもアピールしておきましょう。
転職時、固定勤務や時間短縮で就業を開始する場合もあるかもしれません。
子育てが理由であれば、将来的には仕事を元のペースに戻せるタイミングが来ることでしょう。
その際はどういう風に働いていきたいか将来ビジョンを持っておきましょう。
保育士として働き続けたい!という意欲を伝えることが大切です。


■【応用編】入職後の心構え


最後に復職が決定した後の入職後の心構えをご紹介します。


・子育ての話は相手から問われたら


職場には色々な境遇の人がいます。未婚の人、不妊治療をしている人、口には出さないけれど悩みを抱えている人も
多いです。子育て中だとどうしても話題がこどもの話になりがちですが、子育て中のあなたをサポートするために
見えない所で自分の業務外も負担してくれている人たちが沢山います。そのため、周りに配慮することを心掛けましょう。


・自分がいなくても分かる状態にしておく


急遽休みをもらう場面が出た時に、いつでも他の先生に引き継げるようにしておきましょう。
配慮事項はまとめておくと引継ぎがスムーズです。


・いつか子育ては落ち着く


復職すると仕事、家事、育児も何もかも中途半端と感じ自己嫌悪に陥ることがあるかもしれません。
ただ、こどもはいずれ大きくなって手が離れます。ずっとこの状態ではないこと。
子育てが落ち着いたら、人生100年時代。あなたの人生はしばらく続きます。こどもが自立して巣立った後に
後悔したいためにも完璧を求め過ぎず細く長く仕事を続けていくことを考えていきましょう。