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保育園での SDGs って何?

更新日:2022年06月07日


SDGs という⾔葉。聞いたことがない!という⼈はほぼいないのではないでしょうか?
「今年はSDGsを踏まえた保育を取り⼊れよう!」と園のトップから⾔われ、
今更「SDGs って何ですか?」と聞けずにあたふたしている保育⼠さんが多くいらっしゃるのではないか思います。
今回は SDGs について、具体的な⽬標の内容や保育の中でできることをご紹介していきます!


SDGsとは


まず、持続可能な開発⽬標(SDGs:Sustainable Development Goals)とは,2001年に策定されたミレニアム開発⽬標
(MDGs)の後継として,2015年9⽉の国連サミットで加盟国の全会⼀致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」
に記載された,2030年までに持続可能でよりよい世界を⽬指す国際⽬標です。
SDGsは発展途上国のみならず,先進国⾃⾝が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり,⽇本としても積極的に取り組んでいます。
SDGsでは、17の⽬標とその⽬標を達成するために具体的な169のターゲットが定められています。
17の⽬標は、「誰⼀⼈取り残さない」持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現のための⽬標です。

★・・・⽇々の保育でも取り⼊れられそうな⽬標
1. 貧困をなくそう
(あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終⽌符を打つ)
2. 飢餓をゼロに★
(飢餓に終⽌符を打ち、⾷料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する)
3. すべての⼈に健康と福祉を★
(あらゆる年齢のすべての⼈々の健康的な⽣活を確保し、福祉を推進する)
4. 質の⾼い教育をみんなに★
(すべての⼈々に包摂的かつ公平で質の⾼い教育を提供し、⽣涯学習の機会を促進する)
5. ジェンダー平等を実現しよう★
(ジェンダーの平等を達成し、すべての⼥性と⼥児のエンパワーメントを図る)
6. 安全な⽔とトイレを世界中に
(すべての⼈に⽔と衛⽣へのアクセスと持続可能な管理を確保する)
7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに★
(すべての⼈々に⼿ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する)
8. 働きがいも経済成⻑も★
(すべての⼈のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成⻑、⽣産的な完全雇⽤およびディーセント・ワーク
(働きがいのある⼈間らしい仕事)を推進する)
9. 産業と技術⾰新の基盤をつくろう
(強靭なインフラを整備し、包摂的で持続可能な産業化を推進するとともに、技術⾰新の拡⼤を図る)
10.⼈や国の不平等をなくそう
(国内および国家間の格差を是正する)
11.住み続けられるまちづくりを
(都市と⼈間の居住地を包摂的、安全、強靭かつ持続可能にする)
12.つくる責任 つかう責任★
(持続可能な消費と⽣産のパターンを確保する)
13.気候変動に具体的な対策を
(気候変動とその影響に⽴ち向かうため、緊急対策を取る)
14.海の豊かさを守ろう
(海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利⽤する)
15.陸の豊かさも守ろう★
(陸上⽣態系の保護、回復および持続可能な利⽤の推進、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、
⼟地劣化の阻⽌および逆転、ならびに⽣物多様性損失の阻⽌を図る)
16.平和と公正をすべての⼈に
(持続可能な開発に向けて平和で包摂的な社会を推進し、すべての⼈に司法へのアクセスを提供するとともに、
あらゆるレベルにおいて効果的で責任ある包摂的な制度を構築する)
17.パートナーシップで⽬標を達成しよう
(持続可能な開発に向けて実施⼿段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する)


保育園で⾏うべきSDGsに関する取り組み


2.飢餓をゼロに★
「⾷」とは⽣きる上での基本です。こどもたちは様々な経験を通じて⾷のことを知り、
⾷べ物を⾃ら選択できるようになり、健康な⾷⽣活を実現することができます。
「保育園での⾷育」は、「⾷」を知る上で重要な役割を果たします。
⾷事の⼤切さや感謝の気持ちを知ることができ、こどもたちは⾷べ残しをしなくなっていきます。
そうすると、⾷品ロスが減っていくのです。⾷品ロスを減らすことは、⽣産された⾷料が全ての国に⾏き届く
可能性を⾼め、⾷糧不⾜で困る地域を減らすことに繋がります。

3.すべての⼈に健康と福祉を★
感染症の予防をすることは、健康を維持するために必要なことです。
最近ではコロナウイルスにより、感染症予防は特に気をつけなければいけなくなりました。
保育園で感染拡⼤を防⽌するために、⼿洗いうがいや消毒、⽇々の掃除を徹底することは、
保育園に関わるすべての⼈の健康に繋がっているのです。

4.質の⾼い教育をみんなに★
保育園では全てのこどもが⽣活や遊びを通して様々な経験をしながら学んでいきます。
そして⼩学校からその先の成⻑につなげていくのです。「質の⾼い教育」というのは、
難しいことを早くから勉強させて教え込むことではありません。
保育園の先⽣が⽇々やっていることをブラッシュアップさせていくことがこの⽬標達成に近づくのです。

5.ジェンダー平等を実現しよう★
ジェンダーとは、性別によって定められている社会的な属性のことです。
そして、ジェンダーレスではそのジェンダーの性差をなくそうとする考え⽅を意味しています。
保育園では「男の⼦だから」「⼥の⼦だから」と接することはNGとされています。
性別関係なくこどもたちと接していきましょう。

7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに★
保育園ではこまめな節⽔や節電によってエネルギーを節約することができます。
無駄なエネルギーを出さないことを意識すれば、そのエネルギーが保育園以外の場所で効率よく使われていくようになります。
⽔の出しっぱなしに気をつけたり、エアコンの温度に気をつけたり…と簡単なことでいいのです。
ちょっとした積み重ねがエネルギーの節約につながります。
そして、こどもたちにも節⽔や節電を分かりやすく伝えることでご家庭でも気をつけてくれることが期待できます。

8.働きがいも経済成⻑も★
先⽣が働きがいを持って楽しく元気に働くこともSDGsに繋がることです。
楽しく元気に働くためには「余裕」が必要です。書類や製作、保護者対応に追われてばかりでは疲れてしまいます。
忙しい中でも⾃分の仕事を振り返り、業務改善を⾏うことが⼤切です。
⾃分ひとりではどうにもならない時は、延⻑や主任に相談して、問題の根本から改善をしていく必要があります。

12.つくる責任 つかう責任★
SDGsでは、環境問題についての⽬標もあります。地球の環境は、ありとあらゆる⽣命や暮らしの基礎であり、
その基礎が環境問題によって崩れると私たちの⽣活は成り⽴ちません。
そうならないためにも保育でもできることを⾏いましょう。
再利⽤やリサイクルは保育園でも簡単にできる環境問題への取り組みです。

15.陸の豊かさも守ろう★
紙の主原料は⽊であることはみなさんご存知かと思います。
そこを考えれば、⽇常的に紙を使い続けることは森林破壊に繋がることが容易に想像できるでしょう。
紙を消費することで、SDGsの⽬標である「陸の豊かさを守ろう」が叶わなくなってしまうのです。
陸の豊かさを守るため、保育園でも紙を浪費しない⼯夫をしましょう。


最後に


いかがでしたでしょうか。SDGsに関して理解は深まったでしょうか。
保育園でも⼯夫してできることはたくさんあります。
ただ、いっぺんにやろうとするとこどもたちも職員も⼤きな負担になってしまうので、
⼀つからで良いのでSDGsに関わる取り組みを始めてみましょう!
「新たな取り組みをしようとしてもなかなか同僚が協⼒してくれない」
「縁の⽅針がそもそもSDGsのことなど考えておらず、将来が不安になる」などの
お悩みがあれば、すぐに「あしたの保育⼠」のアドバイザーにご相談ください!
保育業界に特化した専⾨の相談員があなたの現在の状況を分析し、適切なアドバイスをさせていただきます!
いつでもご連絡ください!お待ちしております。