• 保育士コラム

保育士の後を濁さない円満退職のススメ

更新日:2021年02月03日


退職の意向を伝えたからと言って、すぐに辞められるわけではありません。
そのため、希望する入社日までのスケジュールを確認し、転職活動を進める必要があります。
今回は「円満退職」のためのポイントについてまとめています。
気持ち良く新しい職場でスタートが切れるよう、準備をしていきましょう!


【もくじ】退職までにやらなければいけないこと


■退職意向を伝える


■退職日の相談・入社日の決定


■退職願の提出


■業務の引継ぎ


■こどもたちと保護者への報告


■退職日当日



■退職意向を伝える


現職の園に伝える際にも注意すべき6つのポイントがあります。

【1】退職意向は余裕を持って


夏~秋にかけて来年度の継続勤務を面談等で問われるケースも多いかと思いますが、
退職意向は引継ぎスケジュールを考えて、余裕を持って伝えるようにしましょう。
現職の園も後任者の異動や新規採用を考えなければいけません。

民法上では退職日の2週間前に伝えれば退職できるとありますが、
あまりにも急な申し出は強引な引き止めの原因にもなります。
できれば退職予定日2カ月前、やむを得ない場合でも遅くても1カ月前には伝えるようにしましょう。


【2】家族と話し合う


転職は生活を維持していく中で大きなイベントです。そのため、家族がいる場合は事前によく話し合って
理解を得られるようにしておきましょう。


【3】退職を言い振らさない


ちょっとしたきっかけで仲が良い同僚に退職意向を伝えてしまい、園内で噂が広まることがよくあります。
特に園長先生など上司に報告をする前に噂が広まると退職を良く理解してもらえず、引継ぎが
スムーズに進まないことがあります。


【4】まずは直属の上司に報告


退職意向はとてもナイーブな報告です。【3】でも挙げましたが、順序を誤ると退職準備でトラブルが生じます。
必ず直属の上司である園長と報告の機会を持ちましょう。


【5】ネガティブな退職理由を伝えない


転職理由を聞かれた際に現職の人間関係、給与や休みなどの待遇などの不満を伝えるのは避けましょう。
あくまでも自身のキャリアアップやワークライフバランス等の個人的な理由に留めておきましょう。


【6】転職先を伝えない


転職先を聞かれても伝える必要はありません。同業種の他の保育園で働く場合、噂になることもあります。
今までお世話になった感謝の気持ちを伝え、前向きに次の保育園に転職できるようにしましょう。


■退職日の相談・入社日の決定


民法上では退職日の2週間前までに退職意向を伝えれば、退職ができるとされていますが、
現実的には退職日の決定については注意しなければいけない下記ポイントがあります。


【1】現職の上司と相談して退職日を決定する


希望退職日を伝えた上で引継ぎスケジュールを考えながら、退職日を決定しましょう。
お互いに納得できるために余裕を持って相談することが大切です。


【2】入社日は変更しない


転職先と入社日を決定した後は入社日を変更してはいけません。転職先の受け入れ準備に迷惑を掛けます。


■退職願の提出


多くの園で就業規則上に退職願の提出が明記されています。
園で指定された用紙がある場合はそちらを使用しましょう。
退職理由には詳しい内容を明記する必要はありません。「一身上の理由」と記載すれば問題ありません。
提出は直属の上司である園長先生に提出するのが一般的です。


~退職願?退職届?辞表?何が違うの?~


退職願・・・退職を申し出る際の書類→却下や撤回ができる

退職届・・・退職願より厳格な書類。受理された時点で退職ができる。→却下や撤回ができない

辞表・・・公務員や会社役員が提出する書類

円満退職のためには、
事前に口頭で退職意向を上司に伝え、理解を得たのち退職願を提出するのが一般的です。
突然相談もなく、退職届を出すのは避けましょう。


■業務の引継ぎ


退職が受理されたら、できるだけ早く引継ぎを行いましょう。
不明点や疑問点は在職中にやりとりをしておくことが理想的です。

【準備するもの】


□引継ぎスケジュール

□引継ぎ資料

こどもたち、保護者、過去のクレーム、クラス目標やルール、配慮事項、行事や制作等でこれから準備が必要なもの
など項目に分けて作成しましょう。

□退職後の連絡先

余裕を持って引継ぎを終えるべくスケジュールを共有しましょう。
口頭でのやり取りは引継ぎ漏れの原因になります。引継ぎ内容は資料を作成し、後任者が
退職後も振り返れるようにしておきましょう。また、万が一退職後に担任をしていた本人しか
分からないことがあった場合に連絡が取れるよう、退職後の連絡先を共有しておきましょう。


■こどもたちと保護者への報告


年度途中で退職予定で担任を持っていた場合、こどもたちと保護者には事前に退職を伝えてこれからの不安を払しょくしておくことが
大切です。事前に園長と報告の方法については相談をしておきましょう。


【こどもたちへ】


いなくなるというネガティブな不安を感じさせる伝え方ではなく、これからも応援しているよ!という気持ちを込めて
伝えることが大切です。


【保護者へ】


できるだけお迎えのタイミングなど保護者の方に迷惑が掛からないタイミングを考え、
口頭にて伝えるよう心がけましょう。
退職はいつか、後任は誰なのか、今までのお礼とこどもたちの成長で見られたエピソードなどを添えましょう。
退職理由を聞かれた際は、「家庭の事情」などで留め具体的な理由を伝える必要はありません。
退職前に相談された保護者がいた場合はしっかりと後任の先生に共有をしましょう。
最終日は口頭だけではなく、連絡帳でもお礼を伝えることが大切です。


■退職日当日


退職日の朝礼や昼礼の機会に退職の挨拶を全体に行いましょう。
職場に菓子折りを持参するのがベターです。引継ぎで迷惑を掛けた同僚に一言お礼を伝えて
お菓子を配るとお互いに気持ち良く退職日を迎えられます。当日挨拶ができない場合は
同僚との最後の出勤日にお礼を伝えることが鉄則です。


<園に返却するもの>


□健康保険証

□社員証やIDカード

□制服やエプロン

□名刺

□書類や事務用品などの備品


<園から受け取るもの>


□離職票

→通常退職後の10日以内に交付されます。失業給付の受け取りの手続きに必要です。

□雇用保険被保険者証

→雇用保険の手続きに必要です。転職先に提出します。

□源泉徴収票

→年末調整に必要です。転職先に提出しますが、年内に転職しなかった場合は自身で申請を行うため

必ず受け取りましょう。

□年金手帳

→園に提出していた場合のみ。退職後に失業した場合は国民年金の種別変更をする際にも必要です。

□在職証明書

→その園で何年働いたか証明するもの(後日郵送で受け取る場合もある)

在職証明書の取得方法はこちら

いかがでしたでしょうか?


退職日までにやるべきことは意外に多いもの。そのため、希望の入社日から逆算をして
いつから転職活動を開始するべきか計画を立てていきましょう。
年度末での退職は比較的引継ぎがしやすい時期ではありますが、
担任を持っている年度途中でどうしても転職をしたい!とお考えの方もいらっしゃると思います。

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